都市銀行に地方銀行、全国に大小様々な銀行がありますが、みんな口を揃えていうのは、
「銀行はとにかく転勤が多すぎる!!!!」
ということ。
私の知人には、なんと赴任して1年未満で転勤してしまう人もいるほどでした。
今回はそんな「銀行員転勤多すぎ問題」について、元銀行員が解説していきます。
銀行員は平均2〜3年で転勤
さて、導入にも書いたとおり、銀行員というのはとにかく転勤が多い職種です。
その平均年数はなんと2〜3年ほど。
長い人でも5年ぐらいが最長です。短い場合は1年未満、というケースも有りました。
殆どの行員は「そろそろこの支店のお客様とも信頼関係が築けてきたな〜」と思い始める頃に転勤となってしまいます。
お客様からも、「銀行さんは、仲良くなったと思ったらすぐに転勤しちゃうのよね」といったお言葉を頂戴する機会が多かったです。
あまりにも担当期間が短いと、そもそもお客様に名前を覚えて貰う前に転勤になってしまうという、なんとも悲しい事態もありえます。
支店によって社内事務の方法が違ったりすることもあり、銀行員にとって多すぎる転勤はとにかくやりづらいものです。
辞令はいつも突然に
転勤の辞令はだいたい4半期ごと(3,6,9,12月の月末ぐらい)に社内向けに発表されます。
ですが、銀行員が転勤の事実を知ることができるのは、せいぜい辞令の1週間前ぐらいです。
なおこの時点でも、自分が転勤するという事実しか教えてもらえません。
肝心な「どこに転勤するのか?」ということに関しては、辞令の社内発表を待たなければなりません。
私の場合は、転勤の2日前に自分が次にどの支店に勤務するのかを知りました。
一応自分の代わりに支店に来る後任者との引き継ぎがあるので、正式着任は転勤先を知ってから2週間後ぐらいになりますが、何にせよめちゃくちゃ急であることに変わりません。
なぜ銀行員は転勤が多いのか?
銀行員がこれだけ頻繁に転勤するのは、ずばり「不正を防ぐため」という理由が大きいです。
銀行員も人間ですので、ずっと同じ地域で同じ人達と関わり続けてしまうと、仲良くなりすぎて癒着にまで進んでしまうということがありえます。
銀行のメイン業務である融資は、ときには厳しい決断をしなければなりません。
そんな時に感情を優先してしまうことがないよう、短期間での転勤制度が存在するのです。
また、単純に在任期間を短くすることで、横領のような銀行員単独での不正を防ぐといった狙いもあります。
転勤は実はメリット!?
そんな転勤ですが何も悪いことばかりではありません。
実は、次のようなメリットがあります
- 数多くのお客様、銀行員と接することになるため人脈が広がる
- 常に新しい刺激があるのでモチベーションに繋がる
- どんなに嫌な人とも、長くて3年程度の付き合い
個人的に当時特にメリットだと感じたのは、人間関係がリセットされる点ですね笑
長くても3年我慢すれば、自分か嫌な相手のどちらかが転勤で職場を去ります。
一般企業だと下手すると何十年も嫌な人と付き合い続けなければいけないことを考えると、これは十分なメリットと言えるでしょう。
この記事のまとめ
- 銀行員は2〜3年で転勤する
- その理由は不正防止のため
- 定期的に人間関係の悩みがリセットされるなど、悪いことばかりではない
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