銀行と聞くと、真っ先に思いつくのが預金だと思います。
実際に預金業務は銀行業務の中でとても重要な役割を果たしています。
ただ、銀行の業務というのは、普段皆さんが利用するような預金、振り込みだけでなく、文字通り手広く様々なサービスを提供しています。
今日はそんな銀行の業務内容について、元銀行員が解説します。
銀行の3大業務
まず皆さんに知っていただきたいのが、銀行の3大業務です。
これは銀行の存在意義とも言える業務たちで、日常生活においても馴染み深いものが多いかと思います。
それぞれ順番に見ていきましょう。
預金業務
まずは一番良く使うであろう、預金業務です。
これはみなさんのイメージ通り、預金者からのお金を銀行で預かって、大切に保管するといった機能になります。
預金は法人・個人の両方から預かっており、普通預金・当座預金・定期預金など様々な種類があります。
銀行はそんなに大量の現金を預かって大丈夫なの?となりそうですがご安心ください。
銀行のセキュリティは、皆さんの想像の10倍ぐらいしっかりしていると思います。また、銀行の金庫は火災でも問題ないぐらい耐火性・耐久性に優れています。(多分金庫の実物を見たら驚くと思います。笑っちゃうぐらい扉が分厚いです笑)
銀行に預けている方がよっぽど安心ですよね!
為替業務
つづいては為替業務です。
字面はとても難解ですが、実はこれみなさんにとても馴染み深いものです。
そう、振り込みや送金のことです。
為替業務により、資金決済が格段に楽になり、企業活動や日常生活において欠かせないものになっています。
ちなみに、海外送金などもここに分類されます。
余談ですが近ごろは、犯罪防止の観点から海外送金はかなり厳しくチェックされます。この話も追々。
融資業務
3大業務で最後に紹介するのが融資業務です。
これはいわゆる貸し出しです。
企業などに貸し出す一般融資と、個人向けのローンなどがこれに該当します。
銀行では、預金でお預かりしたお金を企業などに貸し出し、その時の返済利息で収益を得ています。
銀行の収益モデルの根幹をなす業務であり、花形と言われることもあります。
ちなみにですが、銀行の融資の審査が厳しいのは、「お客様からお預かりしたお金を減らすわけには行かないから」というのがあります。この考え方は、入行時から徹底的に叩き込まれます。
その他の主な業務
銀行の主要業務は、3大業務の他にもたくさんあります。
中には、銀行で取り扱っていることが一般的に知られていないケースもあるでしょう。
金融商品販売
金融商品、と一口に言っても様々ありますが、銀行では数多くの金融商品を取り扱っています。
金融商品とは、医療保険、がん保険、生命保険、投資信託などがわかりやすいところでしょうか。
特に保険などは、銀行で加入できることを知らない人も多いのではないでしょうか?
私が銀行に居たときも、お客様からたいへん驚かれました。
今や預金や融資以上に力を入れられていて、今後ますます重要度を増していく機能かと思います。
信託業務(一部銀行)
信託機能も少々分かりづらいですよね。
具体的には、投資信託、遺言信託などの種類があります。
信託とは「信じて託す」という意味があり、煩雑な手続きを銀行が代わりにやってくれる、というイメージが近いかと思います。
この信託業務には特別な免許が必要なので、実際に自行だけで完結できる銀行は数少ないです。
ただ最近、どこの銀行も信託免許を持った会社と提携しているので、どの銀行でも相談自体はできます。(その後銀行が紹介してくれた別の会社と契約をするといった流れです。)
不動産仲介(一部銀行)
これも一部銀行になりますが、不動産仲介もできます。
ただ信託業務と同じで、大体の銀行は不動産会社と提携しているので、銀行を通して不動産の相談をすることができます。
こんな感じで、銀行はとにかく幅広く業務を行っています。
この記事のまとめ
- 銀行の3大業務は、預金、為替、融資
- その他にも、保険や投資信託など様々なものを取り扱っている
- お金が絡む悩みは、銀行の窓口に行けばだいたいなんとかなる
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